身体介護が基本である3大介護

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3大介護とは、身体介護のうちの食事と入浴、排泄のことです。まず、食事の介助は、サービス利用者に食事の楽しみをみつけてもらい、食べる意欲を増すためのものです。しかし、中には認知症で食べ方を忘れてしまっている人もいます。
介護者は、テーブルからスプーンを取って食べ物をすくい、スプーンを口に運び、食べ物を口の中に入れる、これらの動作のうち利用者はどの部分ができないのかをよく確認する必要があります。例えば、口まで運べるが口の中に入れられない場合、それは何が原因かを考えることによって対処法が見つかり、改善することが多いのです。
職員が全部を手伝うのではなく、利用者のできることをなるべく増やすことを基本にすると、本人の意欲が向上し、職員の手間も省けるようになります。

次に、入浴は清潔の面、体が温まる面からも大切なことです。また、職員が唯一、利用者の体全体の状態を確認できる機会でもあります。しかし、入浴には多くの危険が伴います。
脱衣所と浴室の温度差が大きいと、脳血管疾患などを起こす危険性があるので、脱衣所をあらかじめ温めておくなどの工夫が必要です。さらに、タイルが滑りやすく転んで骨折したりする他、浴槽の中では姿勢を崩して溺れそうになったりする恐れもあります。
そのため、職員は常に注意を払い、安全に入浴介助をすることが大切なのです。

そして、排泄介助はトイレの自立を目指すもので、介助の中で回数の多いものであり、なおかつ利用者のプライドが最も傷つくものです。プライドを傷つけないことに十分注意し、優しく声をかけながら、危険のないようにトイレに誘導し、介助をすることが大切になります。